怪奇実体験



私が物心ついた頃、もしかしたら初めて読んだ漫画が日野日出志先生
の作品でした。
知る人ぞ知る作家なのですが、それはもう内臓芋虫満載の恐ろしい漫
画です。作品全体を通してみるとその裏には本当の美学が見え隠れし
ているのですが幼い頃の私にはそんなもの分かろうはずもなく、夢に
まで出てきてうなされたものです。
だから、以後少々気持ち悪いものを見ても何とも思わなくなってしま
った。と言うか、他人が騒ぐ時にそれを理解が出来ない事がしばしば
あるようにりました。
このように初期の段階からなんとなくズレてしまい、
何故か妖怪とかに興味を持ち始めた訳なのですが、
これだけ魔物やら何やらを描いたり書いたりしてるわりには私自身、
どちらかというとあんまり信用していない人なんです。
霊とか何とか。
金縛りやラップ現象などは体験していますが、いろいろ調べてみたら、
少なくとも私のは超自然ではないところで原因が究明できてしまいま
した。(-_-)

もちろん実際に目の当たりにするか何か変説できない程の決定的なも
のがあればいつでも受け入れる準備はできています。
が、
今のところ私を論破できた者や資料はありません。
なまじ私が人一倍その分野の知識があるものだから、今まで私につっ
かかってきた自称霊能力者から宗教家までの方々は私に対して全て自
分の薄学さ加減と発想の貧困さを披露したにすぎませんでした。
などと、こんな事書くとそのての方々に喧嘩売ってるみたいな感じに
なってしまい、幽霊などよりもスパンメールやら嫌がらせの方が遥か
に恐かったり厄介だったりしますな。
念のため、誤解の無い様に書き足しておきますが、
私は超自然現象否定派ではなく、むしろ半分信じていたり、信じたか
ったりしているんです。
ただどうしても納得のゆくものが無いのでとりあえず保留しているに
すぎないのです。そして、そのくせ興味があったり理解しようとする
意志は強いので、機会が有れば調べものをしたり、とことん、とこと
んとことん明けても暮れても考えに考え抜き奮闘しているのです。
なのに、なんか勘違いした人たちが知りもの顔で私に御高説をのたま
ったものだから気の毒だけどつい、、、、

ってな訳なんですが、だ。

1つだけ有りました。変なのが。同じのが2回。それは、

昔私はよく父に海釣へ連れて行ってもらったのですが、堤防で釣りを
している時、足元のはるか下に何やら良く分からない魚がゆらゆらと
右から左に泳いでゆくのが見えたのです。
ちょうど鯉に金魚のひらひらをつけたような容貌で色はくすんだ赤か
ピンクか肌色でした。
なんとか釣り糸で引っ掛けようと苦心したのを覚えています。
そしてしばらく後、
堤防の右の方で溺死体があがりました。
多分釣りの最中に海に落ちて溺れたものだと思われます。

というのが2回ありました。
本当はその魚が単に私が知らない魚で偶然死者が出た日と一致したと
言えばそれまでですが、こういうところから話を広げてゆかねばイカ
ンというのが大阪人魂というもので、(^-^;
まぁそういう事です。

おしまい。

次回「古寺で遭遇した巨大ミノムシ」に続く。

嘘。



MEMO 製作環境等々 始めに戻る